善良で怠惰な動物におなり
四本の足を投げ出して
カプートの別荘へおいで
世界なんか
父さんなんか問題にするな
もしきみがそうしたいなら
(君のコンプレックスの対象である父より)
あの詩には愛がある
あの詩には愛しかない
(中略)
愛が孤独を救うことはないのだ
恋だけが
ひととき人の孤独を忘れさせる
ただ恋だけが
一瞬
愛の無力を忘れさせる
吉野朔実さんの短編作品「カプートの別荘へおいで」より
前半は、アインシュタインが次男に宛てた手紙の一節らしい。
じわじわと身体に入ってくる言葉。
「頭がいい」と「惹き付けられる」はつながらない。
世界を知っている人が、他人を愛せるとは限らない。
知識がある人が、品があるとは限らない。
世界に対して馬鹿馬鹿しいと言いたくなる日だってある。
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