2013年11月28日木曜日

二人展のお知らせ


三年ぶりに展示をします。
ご高覧いただければ幸いです。

小川文子 植松あおば 二人展
「君のいる世界」
会期:12/8(日)〜12/15(日)13:00〜19:00(最終日は〜17:00まで)

ところ:〒600-8059 京都府 京都市下京区 麩屋町通 五条上る 下鱗形町 563 Antenna Media
*12/8(日)18:00よりオープニングパーティを行います。お気軽にお越し下さい。


アクセス
京阪「清水五条駅」3番出口より徒歩4分
地下鉄烏丸線「五条駅」1番出口より徒歩8分
JR「京都駅」中央口より徒歩25分
※P無し:近隣にコインパーキングがございます。

久々に展示をさせていただくことになりました。
気がつけば来週からです。旧作も少しありますが、ほぼ新作で20点弱です。

陶芸の小川文子さんと一緒に展示をさせていただきます。
小川さんの作品が元々とても好きで、初めてギャラリーで購入した作品でもあります。
ひょんなことからこういった機会を頂けて、嬉しい気持ちでいっぱいです。


久々の制作をして、つくづく自分が人を好きだと思いました。
街中でケンカして泣いている女の子や、酔っぱらっているサラリーマン、
身振り手振りで議論している人、窓際の席で本を読んでいる人、
スーパーで野菜を選んでいるおばさん、毎日同じ場所に立っている警察官、
それぞれに大事な人がいて、誰かと話して、笑って怒って泣いて、物語を持っている。
一歩ひいた場所でその風景を見ると、そこにいる全ての人が愛おしく思う。
ひとつひとつに意志や意味はないけれど、小さな物語が集まって世界が形成されていると、
完成した絵に囲まれて気付くことができました。
誰かの物語に共鳴できるような、そんな展示になればいいなと願っています。

いつも多くの方に刺激をいただいてばかりなので、少しでもお返しできれば幸いです。
宜しくお願い致します。


***
DMをもらってくださるという方は
fankcoffee@gmail.comに宛先をメールでいただけると嬉しいです。
宜しくお願いします。

2013年10月28日月曜日

お仕事のご案内



ご報告が遅くなりましたが、
今夏は幾つか絵のお仕事をさせていただきました。



2013 PHaT PHOTO (ファットフォト) 





鏡リュウジ×昇龍 運気を上げる!最強占い2014 2013年 11月号


株式会社おいかぜさんの10周年記念イラスト

株式会社大久保工建さんが配布されたエコバッグイラスト

上記2点の雑誌は全国の書店、Amazonでご購入いただけます。
念願の雑誌のお仕事をさせていただけて、
自分の絵が載っているものが書店に置かれているという、
とても嬉しいことが二回もあって、本当に嬉しい夏でした。
エコバッグも本当に嬉しい。恥ずかしながら使っています。

関係者の方々、本当にお世話になりました。
ありがとうございました。

良ければぜひご覧ください。

2013年9月30日月曜日

「ウェブ社会のゆくえ」読書会のはなし

しばらく 空いてしまいました。
告知・ご連絡もありますが、まずは備忘録もかねて日記から。

今週末は密度の濃い、充実した時間を過ごしました。

土曜日は、関西クラスタ・GACCOH・文化系トークラジオ Life 共催の
鈴木謙介さん(以下チャーリー)の新刊「ウェブ社会のゆくえ」の読書会に行ってきました。



ウェブ社会のゆくえ―<多孔化>した現実のなかで (NHKブックス No.1207)
ウェブ社会のゆくえ―<多孔化>した現実のなかで (NHKブックス No.1207)鈴木 謙介

NHK出版 2013-08-27
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>amazon記載の内容紹介
会議中やデート中、目の前の相手がSNSを見始めたら?
スマートフォンが飛躍的に普及した今日、ウェブの情報空間がリアル空間と結びつく
「多孔化」は、私たちの生きる現実を大きく変容させ、社会のつながりを揺るがしつつある。
いま、最も注目される社会学者が、「ソーシャルメディア疲れ」する若者の自己の有り様から、
震災以後の日本社会の共同性の危機まで、多孔化した現実のゆくえを探る、待望の書き下ろし!


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●本を読んだ時点での感想
この本の最後に20年後の子供たちが成人した頃の社会に向けて、と書かれていたけど、
きっとその頃の親の世代が今の私たちの世代だろうと思う。
対面している時にスマホを使用する世代の私たちが結婚して、家庭を作った時、
家にいる時間にスマホを使わない、SNSを使用しないということはありえないと思う。
今はまだ、「子供はスマホを使うけど、親世代は使わない」ケースも多いだろうけど、
20年後は「親も子供もSNSに常にアクセスしている」ようになるかもしれない。
例えば今まで家庭内にあった団欒の時間は、各々がスマホないし情報端末を使用している時間になるのだろうか。
それでいて、instagramやそれに瑞するもの、ブログ等に子どもの写真や家族の写真を
アップするのではないかと思う。
家族=プライベートではなく、外に向けて見せるものの一面も含むようになる。
そこで発信される写真は、他者から見て羨ましがられる家族の姿を演出するだろうけど、
そこで出来上がる「理想の家族の形」が、「仲良し」「コミュニケーションがとれている」の場合、
現実と理想の差がますます拡がっていくのかな、と思った。
私自身は、恋人が携帯ばっかり触っていても特に不満を感じないけど、
今後築く家庭に会話がなく、全員携帯を触っている状況はさみしいなと思う。
自分が築きたい理想の家族像とは、家族が揃って話しながら食事をとることで、
きっとそれを叶えるには、既存の家庭のイメージに縛られず
新たにルールを考えていく必要があるように思う。
そのルール作りってどうしたらいいんだろう、と心配になった。

●読書会後の感想
読書会のトークタイムで、まさにその話がでたのが嬉しかった。
チャーリーの回答はいくつかあったけど、「各家庭で考えること」が前提だった。
これはその通りだと思う。
新しい家族の定義やルールは外側が定めることはできない。
人間関係は当事者が構築していく他はない。

ただ、今後の家庭の形は、よほど禁圧する型の家庭を除き、多くの家庭が多孔化していくだろうし、
そうなった時に全ての家庭がその場で考えること、対策を講じることは難しいかもしれない。
多くの問題が起こってから考えることは不安だし、
問題が解決できない事態にまで至ってしまうケースもあると思う。
家庭でのみ考えていくのは自分の能力に不安があるので、
今後の家庭の形の予想(女性の勤務体系も含めて)や、そこでの子供との向き合い方、
多孔化する中で心地よい家庭の作り方の考察を読む機会に今後恵まれれば嬉しい。

二次会の場で話していた時に、親が子供の話を聞かなくなることで
アダルトチルドレンのような子供が増えるんじゃないかという意見もあって、
なるほどなと思った。
親が自分に構わず携帯ばかり触っている姿を見て、インターネットが嫌いになる、
アンチネット世代が出てきてもおかしくない。
電車の中でも、子どもが話しかけているのに、
子どもの方を見ず携帯ばかり触っている親を見る事が多々ある。

インテリア雑誌の中の理想的住居の写真に、情報端末が一切出てこないという話は、
まさに現代のジレンマが表れていてとてもおもしろかった。
今後インテリア雑誌を見る時意識しておこう。

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そして読書会のこの日は、関西クラスタの方々に久々にお会いできてとても嬉しかった。
いつになく大規模なイベント(100人弱→100人超えてたらしい)で、関西クラスタが結成してから今まで、
たくさんの人を引っ張って、繋げてきた結果だと思う。
チャーリーの最後の挨拶、今がすべてではなく、時間をかけることが希望の種というのは、本当に素敵な言葉だった。
きっと関西クラスタも、ここに、そしてこれから先につなげる為に
たくさんの人が種の世話をしてきた結果なんだろうな。
様々な大学の社会学者の方々や、熱心に勉強されてる方の話を聞ける環境を
作ってもらえるのはとても勉強になってありがたいことだと思う。
そんな感謝もあり、学びの興奮もありの素敵な土曜日でした。

2013年7月4日木曜日

26歳になりました


先日26歳になりました。
大人になったんだなあとへんな感じです。
気張りすぎず、若すぎず、26歳はいい年な気がします。居心地がいい。

26歳の目標はいつもと違って結構具体的で、
東京にいきたいなあとぼんやり考えていたのを、明確に筋道立ててみようと思っています。
土台を作ってから東京に移り、夢を叶えたいと思っていました。
この3,4年、悩んだり、迷ったり、勉強したり、大学在学中にしなかったことをたくさんして、
まだまだ未熟なところがほとんどですが、少し身に付いたことや明確になったことがありました。
そろそろ土台作りだけでなく、移った後のことをより具体的に考えてみたいと思います。

25歳は今までより一人でいることや、一人で考える事が多かった気がします。
良いのか悪いのか、良い面もあったけど、悪い面もあった。
人と接する事で何かが生まれると実感しました。
一人でいると消費者になりがちだ。いつも生産者として思考したい。

そして26歳の誕生日から、新しいサイトを始めました。


TABETENというサイトです。
http://tabeten.phpapps.jp/


TABETENとは
関西弁の「食べてん」でもあり食べたものを展示する「食べ展」でもあります。
おいしいものがすきな私が食べたおいしいものを紹介するサイトです。

このサイトは先日の記事で、メディアを作りたいと書いてから、
自分の好きな事、長く続けられるものを考えて、行き着いたサイトです。
私の理想的な人生のイメージには常に食事のシーンが思い浮かびます。
理想的な家族の姿、理想的な恋人同士の姿、理想的な働き方の姿には、
美味しく食べる風景が必須のようです。
食べるときの会話が一番好きなのかもしれません。
仕事も大好きだけど、家族をもったら食卓を囲める働き方をしたいと思ってます。
(かといって一人で食べても孤独感を感じさせないので、食べるってつくづく幸せな事だと思う)
そんなこんなで、「美味しい!」を共有したいと思って始めました。
時々更新するので、ぜひご覧頂ければ嬉しいです。

2013年6月22日土曜日

25歳のおそらく最後に






5月には沖縄に行き、6月には北海道に行くという、なんとも贅沢な2013年上半期。
6月の北海道!いい天気にも恵まれ、最初から最後まで本当に楽しくて、最高の旅行でした。
12〜5月まで特に忙しい時期だったけど、仕事頑張ってよかったなあとじんわり思いました。
この旅行を区切りにして、次のステップに向かいたい。
一時頑張った記憶にいつまでもすがりついてる訳にはいかない。

昨日から、これに通い始めました。




神戸のKIITOで開催されている、「+クリエイティブゼミvol.5「デザイナーの次のかたち」。
デザイナーとして仕事をさせていただいて4年目に入りましたが、
今まで一度もデザインを学んだ事がなく、他の人がどのように仕事をしているのか、
アウトプットまでのプロセスを全く知らないので、
いろんな人と知り合えて、意見交換できれば嬉しいなと思ってます。
普段はどうしてもクローズドな世界になってしまうので、仕事に繋がる世界を拡げられるのはとても嬉しい。
デッサンをまともにした事がないコンプレックスも未だにあるけど、
それも今後自分でなんとか切り開く機会を見つけていきたい。

昨日の講義は初回だったので、自己紹介含むオリエンテーションでしたが、
早速勉強になることが多々あって、10回受ける頃には、その気付きを習慣的に身に付けられたらいいなと思います。

私は今後の「デザイナー」の役割は、手を動かすより、
頭で考える部分に重きを置かれるのではないかと感じていて、
とはいえ、どう思考を進めるのか、自分なりの道がまだ見つかっていません。
昨日の講義は、考え方の道筋の探り方のヒントになる気がしました。
思考する際の自分の型を見つけたい。(もうそんなことを言ってる年ではない気もするけど。)

今のところ思うのは、構造的な思考とは、連想ゲームから生まれるということ。
どれだけ連想できるか、その連想をひとつの軸に落とし込めるか。

思考の総量が良いデザインかどうかを決める、とは4年間で身にしみて学んできたけど、
それをすべての仕事で生かせてると自信を持って言えるような仕事をしたいです。

昨日新しく学んだ事は、
「違和感を生み出す」から、更に発展させて、
「違和感がエンドユーザーに何をもたらすかを考えること」でした。

10回目には、考え方だけでなく、アウトプットの結果が変わったらいいな!
そうでなかったら意味ないもんな!頑張ります。楽しみです。
あと4日でまたひとつ年をとります。

2013年5月22日水曜日

南の島で考えた



私のしたいことって何かなあと考えていたら、メディアを作ることかもしれないと思った。
思い返すと小学生の時には「あおば新聞」だかなんだか作って、
職員室で刷らせてもらい、友達に配布したこともあった。
今考えると少し恥ずかしいけど、あの時の内容って何を載せていたんだろう。
それ以外にも、友達と漫画を描いて刷って本の形にしてみたり、
メディアを作る機会は多かったように思う。

今私がしていることで、1番の理想形は「ちりめん日記」だ。
ちりめん日記のイラストは作品ではなくメディアという認識を持ってる。
本当はもっと頻繁に更新するのがいいのだけど、なかなかできてないのが悔しいところ。
自分が作り馴染んでいるものは、作品よりメディアに近い気がする。
作品を作る喜びはここ数年で知ったので、今後も大切にしていきたいけど、
メディアを作ることもしてみたいな。
なるべく規模の小さい、個人的なコンテンツがいい。ブログに毛が生えたような。
イラストと写真と文章で、暇つぶしになるようなもの。
そう考えるとやはり今作っているものの中では「ちりめん日記」が1番近い。
今年中にちりめん日記をzineにして、紙に落としこんでみたい。


写真は先週末、従姉妹の結婚式に呼んでもらって行った沖縄です。
沖縄はごはんとビールがおいしくて、水の色がきれいないい場所でした。
現地の人の言葉はよくわからなくて、市場の様子は、台湾そっくりだった。
日本語が通じる台湾に遊びに行った気分。
夏のような弛緩した空気はとってもハッピーだった。

だけど、「ウチナー」ならではの、時間の流れが遅く感じるハッピーな空間の中に、
全く空気の異なる米軍基地が唐突に現れる町並みは妙に恐ろしかった。
沖縄の人の緩やかな態度は、日本のどこより平和な空気を感じさせるのに、
道路沿いにある米軍基地を通る度に妙に暗い気持ちになる。
この中に武器がたくさんあるんだろうな、と思いながら横を通った。

沖縄に行ったのは、中学生の時の修学旅行以来だったけど、
当時と全然違うことを感じる旅だった。
でもどこか悲しくて寂しいのは、同じだった。
旅の間は感情に敏感になる。どんな旅もちょっと寂しい。
そしてつくづく思うのは、旅はお酒が飲めるようになってから行った方がずっと楽しい。

来月は北にいくよ。

2013年4月23日火曜日

明るいほうへ




山の天辺はとうに超えて、ゆるやかに下降している。
下り坂だからと気を抜くと膝を故障するので丁寧に下らないといけないけれど、
もう少ししたら平らな道に辿り着く。
山を降りたらどこに行こうか。
どこに向かって歩こうか。

直に仕事以外何も手をつけられなかった日々を終えて、穏やかな日常がやってきます。
その時に一体何をしようかと考える余裕が出てきました。

欲ならたくさんある。
まずはひたすら寝てみたい。本を読みたい。掃除をしたい。泳ぎに行きたい。旅行をしたい。友だちとごはんを食べたい。
でもそれだけだと時間はあっという間に過ぎ去っていく。
本当にあっという間に1年は終わる。

私は今日、何をしたのか。
私は昨日、何を得たのか。
最近一番楽しかったことは何か。
今、一番好きなことは何か。
一年前と変わったのは一体どこか。
答えに窮する日常から抜け出したい。

かと言って自分にとってためになるか、ならないかのみの選択で行動するのは息が詰まるので、
楽しいか、楽しくないかの選択も加えようと思います。
楽しいことにもっと貪欲になりたい。

いいことはすぐに忘れるのに、悪いことは覚えているのは何故だろう。
好きって言われても中々信じないのに、嫌いって言われたらすぐに信じ込むのは何故だろう。
自分にとっていいこと、嬉しいこと、楽しいことを蓄積していきたい。

山を下ったら、明るいほうへ 明るいほうへ。

2013年3月24日日曜日

天才の不幸は孤独だけか



昨日は一ヶ月半以上ぶりの休日を過ごしました。
ピアスを開けて動物園に行って本を買ってスターバックスで読みました。
今日は仕事しました。

全くまとまりがないけど、最近ぼんやり考えた事、思いついた事などをぱらぱら書きます、

仕事ばかりしていて、
その割に自分の仕事の出来なさに絶望していて、
物事を深く考えていない日が続いていますが、
逃避のように頭を使わないで読める漫画などを読んで
天才として扱われる登場人物のことを考えていました。

最近読んだものに、かっこよく、頭が良い天才が立て続けに出てきたのですが、
天才という冠をつけたキャラクターを物語に登場させることの難しさを感じています。

天才というキャラクターは、作者以上の天才では決してなく、作者の理想像でしかない。
そして作品の逃げ道として使われやすいと思います。
天才だから、と理由づけられた途端にその作品は宙に浮いてしまう。
天才のキャラクターはどの作品でも同様に、
うんこしなさそうだし、毛穴も無さそうだし、かさぶたもフケもなさそうで、
鼻毛がのぞくこともなさそうだ。
まるでロボットのように美しくて、主人公を見守ってくれて、理解してくれる。
そして一部の読者は天才の抱える孤独の不幸を愛している
(且つ自分のことも理解して救って欲しいと願っている)、ように思いました。

そんな天才が、存在するのだろうか。
物語に出てくる天才たちに対して同様に感じた違和感が、
全員が全員、自分(たち)を天才と自認していることでした。

今日、読んだ本でその通りだなあと思う言葉があり、
「自分の中にあるものは、それこそ神様が見ている、
つまりそれは自分の中にあるものは、自分はちゃんと何もやっていないのを
知っているわけで、どこまでも虚しいものがつきまとってくる」
というものでした。
誰しも自分の中に神様、つまり俯瞰して自分を見ている第三者的存在がいて、
自分の動物的欲求を知っていて、自分のだらしない行動もしくは思考を知っていて、
自分のことを完璧だと思えないのではないかと思います。

作中の天才キャラクターたちは、自分のことを天才と受け入れている。
そこに一番人間味を感じない。

どの作品でも驚く程、天才のキャラクターは個性がなく性別問わず似通っている。
スポーツ万能で、成績はもちろん1番で、容姿端麗、家は由緒ある金持ち。
合理的な会話を望み、かと思えば難解な言葉遊びを楽しむ。
冗談は言わない。表情が少なく退屈そうで周囲の人間を弄ぶ。
こんなキャラクターが現代で憧れられる理想の存在なんだろうか。
余裕があるってことかな。(暇と退屈の倫理学をそっと手渡したいね。)

実際にいたらつまらないだろうなあと思うのに、
天才のことばかり考えているのは、私にも天才に憧れるミーハー心があるからです。
天才に認められたい願望ももちろんあるけど、どちらかというとロボットのような天才になりたい。
完璧無欠な存在になりたい。
ひとりでも生きていけるような。

天才って、技術的なことではなくて、肯定されたい願望を
100%自分自身で埋められるかどうかかもしれないな。
むりですな。

個性は、出来の良さより、ちょっとした欠落に宿る気がする。
私の友人たちはコミュ力が高くて居心地がいいけど、
私が彼/彼女らの個性や好きな場所を挙げるなら、
時折見せるマイペースさとか、
相手が知らない事でも構わず話し続けるところとか、
他人に興味がなさそうなところとか、
例え話が異常にうまいところとか、(これは普通の褒め言葉だった、)
ほとんど気付かないけど時折表れる、ちょっと人と違うところな気がする。
そういうところが、その人たちらしくて好きなところな気がする。
もちろん、それがなくても好きだけど、おもしろいなあと思うところ。
自分が自分の「ちょっとした欠落」を、愛おしいと思えるようになったらいいね。

ちなみに上記の引用はこの対談集です。

狂気な作家のつくり方狂気な作家のつくり方
平山 夢明 吉野 朔実

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すごくすごくおもしろかったです。
私が吉野朔実さんの熱狂的なファンなだけかもしれないけど、
久々に本読んで声だして笑った。
おすすめの映画の話など、たくさんでてきます。

吉野朔実さんは、小学生くらいからずっとずっと好きで、どれほど影響を受けたか分からない。
子どもの頃のエピソードとかは、自分も全く同じ事をしていたものもある。(まねっこでなくて)
1番お会いしてみたい人だけど、会っても何話していいかわからないなあ、と悶々してます。
あこがれです、以上のことを言える気がしない。
影響を受けた人って、相手からもらって自分が形成されているから、
相手に何を与えられるか皆目分からなくて寂しいなあと思います。
あこがれの人と仲良くなれる人が羨ましい。教えてほしい。

明日も仕事です。
おやすみなさい。

2013年2月5日火曜日

氷の女王に学ぶ

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ずっと気になっていた、「ファッションが教えてくれること」というドキュメンタリー映画を見ました。
「プラダを着た悪魔」の恐い編集長のモデルになっている、
アメリカ版VOGUEの編集長、アナ・ウィンターのドキュメンタリー映画です。
「プラダを着た悪魔」をご覧になられた方は、どれだけ厳しい場所か想像しやすいかと思いますが、
本人は映画より更に恐かったです。。

映画内で、スタッフの方が言っていたように
アナは必要以上の愛想を一切振りまかず、非常に淡々としている人でした。
声を荒げる訳でもなく、とにかく冷静に見えました。
周りのスタッフはそれぞれの人間性や思考が表れていましたが、
主役であるはずの彼女は最後まで感情をあらわにするシーンがありませんでした。

スタッフが撮影、ディレクションして出来上がったクオリティの高い完成ページを
どんどん没にしていく姿は、社内でも恨みの声は多そうで、実際に辞める人も後を絶たないらしい。
それでも現場では圧倒的な力を持つ彼女に反対できる人はいない。

映画を見ている間、彼女の仕事に対するモチベーションが
どこから生まれてくるのかをずっと考えていました。
以前このブログで、自分にとって仕事は「誰とするか」が大事だと書いたのですが、
彼女の仕事ぶりを見ていると、それがとても甘い考えのように思えました。
社内や、知り合いでの馴れ合いの仕事は一切なく、
見据えているものがあるから、切り捨てることができる。

彼女が何を見据えているのか、
何の為に働いてるのか、
それを鑑賞中ずっと想像しようとしていて、
少なくとも、目先のことではないと思いました。
スタッフと楽しく仕事ができること、
知り合いに出来映えを褒められること、
売上の数字を伸ばすこと、
といった、自分の利益だけではないように思えました。
自分と自分の周囲の世界を越えた世界を見る姿勢は覚悟が必要ですが、
何かを生み出し続けるのには必要なんだなと思いました。

あまりにハイレベルな世界で、
この映画を見て真似をして仕事をするというのは難しい作品でしたが、
仕事に対して面倒くさいなあ、なんて軽々しく口に出さないようにしよう、と反省しました。
そうしている間に、すごいスピードで進んでいる世界がある。

自分があの働き方をするとは思えませんでしたが、
自分の仕事に対してあそこまで自信を持てるほどの実績と能力、
ストイックな姿勢は本当にかっこよかったです。

今度はこの本を読んでみたいです。
Front Row アナ・ウィンター ファッション界に君臨する女王の記録Front Row アナ・ウィンター ファッション界に君臨する女王の記録
ジェリー・オッペンハイマー 川田 志津

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余談ですがドキュメンタリーの中で、
アナが筆記用具をいれている瓶がカラフルでとても素敵でした。
自宅に飾られている壷も同じ作家の作品だったように思う。ほしいなあと思いつつ見てました。

2013年1月29日火曜日

人を生むということ

デスパレートな妻たち シーズン1 コンパクト BOX [DVD]

泊まりにきた友人に、強制的に見せるほど
デスパレートな妻たちにはまっています。
とあるアメリカの住宅地に住む、複数の家庭の謎や秘密や犯罪が交差して絡み合い、
徐々に解き明かされていく話です。ミステリー好きにはたまりません。

海外ドラマは本当におもしろい。
ひとつのドラマの中に複数の物語が並行しています。
登場人物一人ひとりがそれぞれ生きてきた物語を持っていて、
それが行動に理由と意味を持たせます。
日本のドラマは昔から苦手だけど、
ひとつのドラマの中に、ひとつしか物語がないように見えるとこが苦手です。
一個の話に向けて全員が動いてるように見える。
一つのキャラクターには一つの性格しかないように見えることにも違和感を覚えます。

そうかと思えば、
ももいろクローバーZにもはまっていて、
彼女らは完全にキャラクターを作り込まれてるグループです。
あのグループはプロレスをモデルにプロデュースされてるらしいけど、
個性を際立たせたキャラクターと、分かり易いストーリー性を持ったグループで、
上記の日本のドラマの苦手な部分が、ももクロでは好きな部分に変わるのがおもしろい。
プロレスモデルは、世代問わず門戸が広く、キャッチーのお手本のようです。
少年ジャンプの漫画も同様の作り方をしてそう。
歌舞伎も二枚目、三枚目とキャラクターを明確に定めているので、
昔からある日本のキャラクターの作り方といえるのかもしれません。

愛されるキャラクターと、薄っぺらいキャラクターの違いってなんでしょう。
奥行きを感じさせるかどうか、
つまり歴史を持っているかではないかなと思います。

特に考えずに書き始めた適当なブログでした。
頻繁に文章を書く習慣を身につけたいです。
ほぼ日に憧れています。
去年も言ってましたが、日刊どころか週刊も怪しいブログです。
1月も終わりますね。

2013年1月17日木曜日

お仕事紹介:イソフラボン 1stアルバム「エメラルドブルー」アートワーク




こちらから購入可能
https://isohurabon2.stores.jp/#!/

昨日サイト(→こちら)等に、昨年お仕事させていただいた、イソフラボンのCDのアートワークをアップしました。
Facebookではたくさんの人にいいねボタンを押していただいて、とても嬉しかったです、ありがとうございます。

この仕事は、自分にとっても思い入れのある仕事になりました。
以前も書きましたが、ふたりは大学のサークルの先輩で、大学1回生の4月からふたりの歌を聴いてきました。
付き合いはもう7年になるアコースティックユニットです。
私自身が、心待ちにしていたアルバムに、制作スタッフとして参加させていただけてとても嬉しいです。

今回は、初めて撮影も入れてのデザイン仕事でしたが、
全体的にすごくスムーズに進んで、とてもやりやすい仕事でした。
長年の付き合いだからこそ出来た仕事の部分もありましたが、
今後に活かせそうな面もたくさんありました。
相手をよく知って仕事をするのって大事だなあ。

大学の先輩から頂いたお仕事なだけあって、
完成品を大学の友人に見られる機会が多かったのですが、
「プロの仕事だね」と言われることが多くて嬉しかったです。
もちろん、お仕事いただいている以上、プロとして仕事をするのは当然ですが、
大学卒業後、仕事で成長できているのかなと思えたこと、
その成果を友人に見てもらえたことは嬉しいことだなーと思います。

今後、ネットでも販売予定とのことなので、ぜひお手にとって頂ければと思います。
聴いて欲しい音楽です。

先月のレコ発ライブの様子がyoutubeにあがっていました。
40分ありますが、作業用BGMとしてぜひ聴いてみてください。



2013年1月12日土曜日

今更ですがご挨拶


かなり遅くなりましたが、
あけましておめでとうございます。
昨年も、たくさんの人と出会えて、たくさんの人と仲良くなれて、いい年だったなと思います。

去年何かが変わったかというと、私自身は特段なにか変化した訳ではない。
相変わらず声は小さいし、悶々としているし、孤独感のことばかり考えている。
でも、ニュージーランドで初日の出を拝み、実家の犬が亡くなり、
ちりめんを飼い始めて、引越しをして、
今まで出会わなかったたくさんの人と知り合えて、
今までゆっくり話せなかった人とゆっくり話せて、
気付くことがたくさんあった年でした。
この気付きを常に全部覚えていることはできなくても、今後少しずつ活かせていければいいなと思う。

今年は、絵の仕事をより今後につなげられるように、
増やしていければいいなと思ってます。
自由な時間が増えたので、たくさん絵を描きたい。
あと英語の勉強もしたい。
とりあえず現状を思い知る為、明日TOEIC受けます。(勉強ぜんぜんしてない^^^)

昨年初めに設定した目標は、
・言い訳をしない
・整理整頓をする
でした。
整理整頓は、家に関しては、物をすごく減らしたらできるようになりました。
今年は職場の整理整頓を頑張ろうと思います。
机に設置する引き出しワゴンがほしいな。

言い訳をしない、は今年も継続し、
さらに未来に対する言い訳、「『出来ない理由』を考えない」を追加しようと思います。
仕事においても、何にしても、「○○だから難しい」とか、
できない理由ばかり挙げ連ねて、避けてきたことがたくさんある。
どうすれば可能になるのかを、もっと突き詰めて考える癖をつけたい。

そして、暮らしを丁寧にしたい。
暮らしを丁寧にする、ということは、
意識して時間の使い方に目を向けることだと思う。
無駄な時間を減らしたい。携帯を眺めながらベッドに横たわっているような。
自分にとって必要な時間の使い方を選択し、紡いでいきたい。
無駄を楽しむなら、無駄を楽しむと選択してその時間を過ごしたい。
常に取捨選択しながら暮らせるよう、
自分の意志の上で暮らすことを癖づける年にしたいです。

今年も、何卒宜しくお願い致します。