2013年2月5日火曜日

氷の女王に学ぶ

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ずっと気になっていた、「ファッションが教えてくれること」というドキュメンタリー映画を見ました。
「プラダを着た悪魔」の恐い編集長のモデルになっている、
アメリカ版VOGUEの編集長、アナ・ウィンターのドキュメンタリー映画です。
「プラダを着た悪魔」をご覧になられた方は、どれだけ厳しい場所か想像しやすいかと思いますが、
本人は映画より更に恐かったです。。

映画内で、スタッフの方が言っていたように
アナは必要以上の愛想を一切振りまかず、非常に淡々としている人でした。
声を荒げる訳でもなく、とにかく冷静に見えました。
周りのスタッフはそれぞれの人間性や思考が表れていましたが、
主役であるはずの彼女は最後まで感情をあらわにするシーンがありませんでした。

スタッフが撮影、ディレクションして出来上がったクオリティの高い完成ページを
どんどん没にしていく姿は、社内でも恨みの声は多そうで、実際に辞める人も後を絶たないらしい。
それでも現場では圧倒的な力を持つ彼女に反対できる人はいない。

映画を見ている間、彼女の仕事に対するモチベーションが
どこから生まれてくるのかをずっと考えていました。
以前このブログで、自分にとって仕事は「誰とするか」が大事だと書いたのですが、
彼女の仕事ぶりを見ていると、それがとても甘い考えのように思えました。
社内や、知り合いでの馴れ合いの仕事は一切なく、
見据えているものがあるから、切り捨てることができる。

彼女が何を見据えているのか、
何の為に働いてるのか、
それを鑑賞中ずっと想像しようとしていて、
少なくとも、目先のことではないと思いました。
スタッフと楽しく仕事ができること、
知り合いに出来映えを褒められること、
売上の数字を伸ばすこと、
といった、自分の利益だけではないように思えました。
自分と自分の周囲の世界を越えた世界を見る姿勢は覚悟が必要ですが、
何かを生み出し続けるのには必要なんだなと思いました。

あまりにハイレベルな世界で、
この映画を見て真似をして仕事をするというのは難しい作品でしたが、
仕事に対して面倒くさいなあ、なんて軽々しく口に出さないようにしよう、と反省しました。
そうしている間に、すごいスピードで進んでいる世界がある。

自分があの働き方をするとは思えませんでしたが、
自分の仕事に対してあそこまで自信を持てるほどの実績と能力、
ストイックな姿勢は本当にかっこよかったです。

今度はこの本を読んでみたいです。
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余談ですがドキュメンタリーの中で、
アナが筆記用具をいれている瓶がカラフルでとても素敵でした。
自宅に飾られている壷も同じ作家の作品だったように思う。ほしいなあと思いつつ見てました。