2011年10月31日月曜日

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10月は、
ニュイ・ブランシュ KYOTO 2011」というパリで開催されている現代アートイベントの京都版に行ったり、
前回CDジャケットを制作させていただいた、「 ねじ梅タッシと思い出ナンセンス」のライブに行ったり、
友だちの個展に行ったり、
現役高校生の方の個展に行ったり、
ホームパーティにお邪魔して、作家さんや編集者の方等おもしろい方とお話したり、
今開催中の「michikusaArt」のレセプションで、前からお会いしたかった方とお話したり、
美味しいごはんを食べたり、お酒を飲んだり、おしゃべりしたり、
そんなことをしていました。

毎週たくさんの人と出会えてとても刺激的な生活です。
作品も1点、20号の新作が出来上がりそう。
これは来月、ある展示に出展したいと思ってるので、またここに詳細を記載します。

最近母から薦めてもらって読んだ「深海のYrr」という本がすごく面白かった。



海洋生物が異常な行動を起こし、科学者たちがそれを解明していくSF小説で、
海も、動物も、科学の話が分かりやすく描かれている小説(『天使と悪魔』とか)も大好きなので、寝る間も惜しんで読みました。
科学や、海の話で、新しい知識を学べた一方で、自分が今考えていることにリンクしていることも多かった。
「世界は全てつながっていること」や「一つ一つが世界を築いていること」など。
記憶に残る言葉が多かったです。気が向いたら引用します。

世界はつながっている、というのは、最近考えていることの一つ。
よく聞く言葉に「全は一、一は全」とあるけれど、
自分がどの「一」を選択して「全」を形成していきたいか考えていて、「一」の重みを実感しています。

この話をtwitterで書いたら、「選択するというのは、何かを切り捨てる感じ」という意見を頂いて、
改めて人と意見を交換することの楽しさを実感しました。

人の意見を咀嚼して、自分の意見を生み出すことが、最も自分を知る手段のように思う。
次に描く絵は、これをテーマにして描いていきたいと思ってます。
他人とコミュニケーションすることで、初めて「私」という概念が生まれるということ。

読みたい本が溜まりすぎていて、お財布と相談して、ため息をついています。
今年は随分散財しました。でも自分のためになることを考え直せた、いい機会だったと思う。

自分用も兼ねて読みたい本リスト(一部)=============

反アート入門
シミュレーショニズム (ちくま学芸文庫)
選択の科学
ゼロ年代の想像力
ダリ・私の50の秘伝—画家を志す者よ、ただ絵を描きたまえ!
アーキテクチャの生態系——情報環境はいかに設計されてきたか
フクシマ以後 エネルギー・通貨・主権
まなざしの地獄
緋色の楽譜 上
デザインのデザイン


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amazonのほしいものリストから、割と新しいものを一部抜粋… まだまだたくさんあります。
いつ読めるのやら。。。しかも本屋さんに行けば、上記以外の本を買ってしまうことも多々ありです。
今は内田樹さんの「寝ながら学べる構造主義 (文春新書)」を読んでる。人文学部卒なのに今更読んでる。。先生ごめんなさい。

知ることは楽しいけど、それを話して、新しい考えを身につける、導き出すことはもっと楽しい。
たくさんの人と話をしたいので、本を読んでいます。がんばる。

11月、ますます精力的に動きたいです。

以下拍手お返事です。


>初めまして、pixivからお邪魔します。
>あおばさんの独特な絵が大好きです。
>シンプルながら引き込まれます。


ありがとうございます!(*´`*)すごくうれしいです。
もっといい絵を描けるよう、努力していきたいと思います。
頑張ります!


>あおばさんの撮る写真は、描かれる絵と同じ色をしていますね。素敵だなと思います。

ありがとうございます!
自分ではなかなか気付けないのですが、
そう言っていただけるととても嬉しいです。
もっと自分の世界観を良質なものにできればいいなと思ってます。

コメントありがとうございました(*´`*)

2011年10月14日金曜日

色っぽい色を塗る


大学では、社会学を専攻していたのですが、
全然勉強せずハッピーな日々を過ごしていたので、最近改めて勉強しなおしているところです。
身の程知らずなことを堂々と言うけれど、日本だけでなく、世界を視野に描いていきたい。
最終ゴールはそこに置きたい、と最近思うようになりました。
国際展やフェアや、そんなところで展示されるような作家になりたい。
(大きな目標を掲げて、豆腐メンタルぷるぷるしてる)

そうなると、日本人であるというアイデンティティをもっと意識した作品を作らなくてはいけないと思う。
どこの国で育ったのかということ、その国だから見える視点をもっと研ぎすましたい。
テロや人種差別、アメリカ国債、セクシャルマイノリティ、311、原発問題、
自分が今、どんな時代に生きているかを、もっと叩き込みたい。
リアリティを持った作品作りを心がけたい。
「バナナの日本人」という言葉を最近知った。表は黄色いけど、中身は西欧に迎合して白い。
西欧の芸術史にコミットメントすることと、日本人としてのリアリティを持つ、ということ。
うーん もっと突き詰めて考えなくちゃ。

そして長生きする作品を作りたい、とも思う。
同時代でハイコンテクストを共有するだけの作品にはしたくない。

コンテクストは、将来なくなる、共有できなくなるって話を
最近聞いたけど、それって当然じゃないのかな。
将来に限らず、同時代であったとしても、地域によって、文化圏によって
知らなければ共有できないのは当然のことだと思う。

文豪の作品を読んでも、その時代特有が故に読み解けないコンテクストはたくさんある。
勉強すればする程、より深く楽しめる。
文学作品の中で、この言葉は実はこんな皮肉をこめた冗談だったのか、と知ればもっとおもしろく読める。
もっと簡単にいうと、アメリカ映画の中で、別の映画のパロディがちりばめられていても、
映画をあまり見ない人(私みたいな)にはさっぱり分からない。
でも詳しい人は私の隣で爆笑してる。
ハイコンテクストってそういうことだと思う。

アートを見るということも、そういうことってのは最近分かってきた。
知れば知る程、時代や文化や社会を理解すればする程、アートは楽しめる。
「怖い絵」って本が売れているけど、一見して怖くない絵でも、意味を知れば怖いということ。

でも、今回言っている「長生きする作品」ってのはそれをもう一歩踏み越えたもの、な気がする。

すごく矛盾しているけど、「ぐっとくる」作品。
言葉じゃなくても、コンテクストを共有できる作品。
コミュニケーションが取れる作品。

結局それは、作家の人間性に由来すると思う。
どんな人間か、ということが作品には必ず表れる。

人間力を身につけよう。
社会のことを勉強して、時代のリアリティを持ちたいし、
おいしいごはんを食べて、おいしいお酒を飲んで、自分を充実させたいし、
いい映画を見たいし、素敵な音楽を聴きたいし、おもしろい小説を読みたい。
友だちと笑いあいたいし、いい恋をしたい。失恋だって糧になる。
夕焼け見ながら散歩をしたいし、流れ星を探しながら缶コーヒーを飲みたい。
好きなことや、経験を増やしていきたい。
きちんとした生活を心がけたい。
コミュニケーションを追究し続けたい。

きっとそういうことだと、思った。
自分の人間性を高めたい。
もっと、もっと色んなことに精通した人間になりたい。
貪欲にコミュニケーションを取り続けていこう。
他人からしか学べないのだ。
自分ひとりじゃ、何も生みだせない。

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最近は、初めての20号に挑戦しています。本当はもっと大きいのが描きたい。50とか、100とか。
アトリエ借りたい、と悶々しています。だれかアトリエシェアできる人いないかなあ。

この前の作品は、初めてコンセプトを掲示しましたが、
これからは、掲示することはしないと思います。
今まで、コンセプトを自分の中でも明確にせず制作していたので、
前回はそれを言語化するための習作でした。
これからは掲示しなくても、自分の中でコンセプトを打ち立てて、制作していきたいと思います。
受け取り方は、見る人の感情のどこにリンクするかによって、
全く違うものになるだろうし、それがアートの楽しみ方の一つでもあると思う。

ひさびさに展示に参加して、生で絵を見ていただきたいので、頑張って描きます。



こないだ友だちと鴨川でだらだらビールを飲んだ時の空。
横トリの広報の色に似ててドキドキした。